生きろ。

みいたろ。の生まれてから今に至るまでの自叙伝。

小学校6年生 秋⑤

 

1週間ほど前に生理が終わったことを伝えると

苦虫を噛み潰したようになった祖母と母。

 

とても居づらい雰囲気を感じとったわたしは

自室に戻り祖母と母の様子を

こっそり伺っていた。

 

先程の恐怖に合い交じり

自分はこれからどうなるんだろう、

という新たな不安で

また頭の中がぐるぐるとしてきた。

 

頭を冷やした父が帰宅し

大人3人が小声で話し合う。

何を話しているのか

全部を聞き取れないのがモヤモヤした。

 

所々で聞き取れたこと。

警察に行く行かないで揉めている大人たち。

最終的に弁護士さんに

電話で相談することに決めたようだった。

 

盗み聞きした大人たちの会話の端々で

わたしが解釈したこと。

 

警察へ行き裁判になった際に

わたし自身が裁判所へ

出廷しなければいけない。

またその時にはさらし者のように

突っ込んだ話を洗いざらい

大人たちへ話さなければ

いけなくなること。

これらのことを相当覚悟しなければ

裁判はできない。

 

あと一つ、証拠写真でもあれば

事件を立証できる可能性はある、

と弁護士さんに言われたようで

泣き寝入りしかないのかと

嘆いている父の言葉が頭に残った。

 

 

 

この日からしばらく

祖母と登下校をするようになった。

 

生理は問題なくきたことで

大人たちは胸を撫で下ろしたようだった。

 

 

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更新について

 

 

生きろ。

をご覧いただき

ありがとうございます。

 

更新ですが

日頃仕事をしているため

不定期での更新となります。

 

休みの日に大量更新となるか

また、1週間全く更新ができない可能性もあります。

 

緩くお待ちいただければ幸いです。

 

お読みいただき

ありがとうございました。

 

 

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小学校6年生 秋④

 

シャワーを浴びていると

先程起こったことが

フラッシュバックのように蘇り

身体中が震えた。

 

震えを消し去るように無我夢中で

タオルで擦り付けるように洗った。

 

あの男の人は何をしていたのだろう。

何故祖母は何をされたのか

聞かなかったのだろう。

聞かれても答えられなかっただろうけど

エンドレスに頭の中がぐるぐると回る。

 

シャワー浴びて部屋にいる間中

下半身走る痛み、時折襲ってくる恐怖に

ずっと震えていた。

 

暫くすると遊びから帰宅した弟が

「今日はもう少し外で遊んでおいで。」

と言われ、家から追い出されていた。

 

父が帰宅し一旦わたしの顔を見てから

リビングで祖母や母の話を聞いていた。

警察へ行くのか

病院へ行くのか

3人で口論となっていた。

 

頭を冷やすつもりだったのか

父はもう一度探してみると言って

家を出て行った。

 

父が出て行った後、

リビングに呼ばれたわたしは

前回の生理がきた日付を聞かれた。

 

 

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小学校6年生 秋③

 

帰宅したわたしの異変に

真っ先に気がついた祖母。

 

「批呂子(仮名/母)!

すぐ来て!

みいたろ。が大変だ!」

 

祖母に呼ばれ飛んできた母。

 

母は髪の毛は乱れ太ももをつたう血を見て

言葉を失ったようだ。

 

呆然とする母に祖母は

「しっかりしい!」と体を揺さぶり

声を掛ける。

 

続いて祖母はわたしに

「何処でやられたんや!?」

「どんな服装だったか?」

「どんな髪型だったか?」

「見たことある人か?」

マシンガンのように問いつめる。

 

叱られてるような気持ちになったわたしに

「これは大変なことなんや。

ええか、相手は白い液体みたいなのを

出していたか?」

「出てたと思う。」

わたしは答えると、今度は母に

「今すぐ敏彦さん(仮名/父)に連絡して

帰ってきてもらい。

うちはまだ居ないか見てくるから、

うちが出たら家の鍵は閉めるんやで!」

 

「みいたろ。は今すぐシャワー浴びて

汚れている所をしっかり流しなさい。」

そう言って祖母は出て行った。

 

 

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小学校6年生 秋②

 

エレベーターから押し出されたわたしは

グイグイと非常扉がある階段まで

連れて行かれた。

 

非常扉は重く閉じられ

カッターナイフをちらせながら

階段に座れ、と命じた。

 

何が起こるかわからない恐怖と

目に映るカッターナイフに固唾を飲み

言われるがまま、階段中ほどに座った。

 

焦る男はスカートの中へ手を伸ばし

下着を剥ぎ取った。

 

 

 

下半身にある激痛、

何をされているのかわからない不安と

もしかしたら殺されるのかもしれない恐怖で

涙は出るけど、助けを呼ぶ声を

出すことはできなかった。

 

 

数回に渡りそれが終わった後

男は階段を駆け下り走り去った。

 

やっと終わった。

殺されなかった。

 

暫く呆然と動くことができなかった

わたしは、早く家に帰らないといけない!

強くそう思い、下半身の痛みに耐え

血と男の精液でグチャグチャだった

下半身に下着を付け

やっとのことで帰宅した。

 

 

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小学校6年生 秋①

 

(ダークな内容です。閲覧注意。)

 

わたしが育った実家は

14階建ての14階。

勿論、エレベーターを利用しなければ

家には帰れない。

(階段を使えば帰れるけど

そんな選択肢はまだなかった。)

 

いつも通りの学校帰り。

いつものようにエレベーターに乗った

わたしが立った位置は、出入り口付近。

わたしの後から乗ってきた

中学生~高校生くらいの男の人は

11階を押して、エレベーターに乗り込んだ。

 

見かけることのない人だな。

集合住宅だから見かけなくても当然か。

そんな感じでぼんやりと

エレベーターが到着するのを待っていた。

 

ピンポーン。

 

11階到着を知らせる音と共に

エレベーターが止まった。

 

11階で降りる男の人を避けるように

わたしは入口付近を更に開けようと

身をよじったと同時くらいに

後ろにいた男の人に羽交い締めにされ

右手で口を塞がれた。

 

指ぬき手袋をはめ

左手にはカッターナイフを持ち

「騒ぐな。降りろ。」

とわたしをエレベーターから押し出した。

 

 

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小学校6年生 春

 

母方の祖母と同居することとなる。

 

同居理由。

 

叔父(母の兄)嫁と反りが合わず

老人ホームへ入れるという話しが

出ていたということで、

両親相談の元、祖母と同居することを

決めたようだ。

 

父方の親戚は皆遠くにいるため

ほとんど出会うことはなかった。

父方の祖父母にいたっては

孫が20人ほど既にいたため

わたしの名前すらわからないようだった。

 

母方の親戚とはよく出会い

祖母のことも大好きだったので

一緒に暮らせることが

とても楽しく、嬉しく、

毎日色んな話を飽きもせずにずっと話した。

 

祖母は編み物や縫い物をいっぱい

教えてくれた。

相撲と新喜劇が好きで

顔をしわくちゃにしながら

笑うところがとても好きだった。

 

 

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